日常的に活用していながら、なかなか使いこなせていないビジネスでのお礼メール。
打ち合わせ後や商談後に送るべきということはわかっていながら、「適切な使い方がわからない」という方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなビジネスパーソンに向けて、ビジネスにおけるお礼メールの基本と、今すぐ使えるフレーズや例文を紹介していきます。
上手に活用し、お客様とのコミュニケーションをさらに円滑なものにしましょう。
目次
ビジネスでお礼メールを使いこなすメリットとは
まずは、お礼メールを上手に活用するメリットを紹介します。
おこなっているアプローチに、お礼メールを追加するだけで、社内コミュニケーションを円滑にできる、さらなるビジネスチャンスを作れるといったメリットを手にできます。
社内コミュニケーションを円滑にできる
お礼メールと聞くと、お客様に送るものというイメージがありますが、上司や同僚とのコミュニケーションにも使えるツールです。
同部署、他部署に関わらず、何かをしてもらったときに感謝を伝えることが目的です。
また、お礼を伝えながら、プロジェクトや交渉の進捗を共有もできます。
「先日は〇〇の件で大変お世話になりました。〇〇のプロジェクトは順調に進んでおり...」という形で送ることで、相手の手を煩わせずに情報をシェアすることができます。
さらなるビジネスチャンスを作れる
お客様に送るお礼メールも、日々の感謝の気持ちを伝えるという目的は変わりません。
ただし、メールに少しの工夫を加えることで、さらなるビジネスチャンスにつなげるきっかけを作れます。
お客様の意向やスケジュール感によって、送るべき文章は異なりますが、商談で生じがちな齟齬の解消に役立てられるツールです。
お礼メールの書き方の5つの基本
ここからは、お礼メールを書く際の基本的なルールを解説していきます。
先ほど触れたように、お礼メールは上手に活用することで、社内コミュニケーションを円滑にできる、さらなるビジネスチャンスを作れるといったメリットを手にできます。
ただし、ビジネスパーソンとしての基本があってこそのため、これから紹介するマナーをしっかりと理解しておきましょう。
1.早いタイミングで送る
お礼メールを作成する際の1つ目の基本が、なるべく早いタイミングで送ることです。
もちろん、早ければ内容がなくても良いわけではありませんが、6時間以内に送る習慣を身につけましょう。
午前中の商談であれば夕方まで、夜の商談であればその日のうちに送ると、鮮度を保ち相手がメールをチェックするタイミングで読んでもらうことが可能になります。
ゆっくり時間をかけて、感謝の気持ちを伝えたいと思いがちですが、送るタイミングにこだわることが重要です。
商談や打ち合わせが過去のことになってしまう前に送ってしまいましょう。
2.件名は簡潔にする
件名を簡潔にまとめることも、ビジネスにおけるお礼メールを上手に活用する基本といえます。
もちろん、メールを送る相手の人となりにもよりますが、件名から内容を推測できないメールは開きたくないと思われてしまいます。
どんなに内容にこだわって作成したとしても、見てもらえない可能性が高くなってしまうのです。
お礼メールは送るタイミングの次に、「誰からの、どんな内容の文章か」が想像できる件名にするといいでしょう。
「昨日の◯◯に対する御礼/株式会社〇〇」といった形に簡潔にまとめることで、好印象を与えることができます。
3.「取り急ぎ」は原則NG
お礼メールを送るタイミングと、ついつい使いたくなってしまうワードが「取り急ぎ」という言葉です。
ビジネスメールで頻繁に使われる言葉ではありますが、お礼メールを作成する際は基本的に使わないようにしましょう。
この言葉も受け取る人によって解釈が分かれますが、「とりあえず」とやっつけ感のあるマイナスな言葉として受け取る方もいます。
ネガティブな印象を与えてしまっては、せっかく作成したお礼メールに、なんの効果もなくなってしまうため注意が必要です。
もちろん、社内議事録でとにかく連携を急ぐ場合などは別ですが、せっかく感謝の気持ちを送るなら使用しない方が良いでしょう。
4.定型文は極力避ける
送るタイミングにこだわりたいお礼メールですが、極力定型文を避けることも大切なポイントです。
インターネット上にある文章はもちろん、自分がこれまでに送ってきた文章についても、極力修正を加えて送ることをおすすめします。
時間を短縮する意識もビジネスに求められる要素ですが、お礼メールには商談や打ち合わせのハイライトを記載するようにしましょう。
例えば、「〇〇という言葉をいただけたことに感謝いたします。」といった文章を加えるだけで、伝えたい気持ちが伝わりやすくなります。
5.次のアポイントに繋げる
次のアポイントに繋げる意識も、ビジネスでお礼メールを活用する際に頭に入れておきたい基本の1つです。
もちろん、コミュニケーションを取るためだけにメールを送ることも悪いことではありません。
ただし、ビジネスマンであれば日頃の感謝を伝えながら、お客様の力になれないかを模索しましょう。
できるビジネスマンは、お礼メールを作成しつつ、「〇〇様におすすめの説明会がある」「こちらの商品がおすすめなのでご説明したい」などの形で、次回のアポイントを取得するきっかけにしています。
せっかくのコミュニケーションの機会であるため、商談のためのツールとして活用していきましょう。
ビジネスのお礼メールでの基本フレーズ
ここからは、ビジネスメールで感謝の気持ちを適切に伝えるフレーズを紹介していきます。
日頃のメールに取り入れることで、お客様だけでなく社内のコミュニケーションを円滑なものにできるでしょう。
感謝を伝えるフレーズ
次の3つが日々の感謝の気持ちを適切に伝えられるフレーズです。
- 日頃からのご支援に感謝いたします。日頃のご支援ありがとうございます:(例)常日頃からご支援をいただき、ありがとうございます。
- 拝謝申し上げます:(例)常日頃から温かいご支援をいただき、拝謝申し上げます。
- 平素より~:(例)平素より、温かいご支援を賜り、ありがとうございます。
取引先に感謝を伝えるフレーズ
取引先に感謝の気持ちを伝えられるフレーズが、次の2つです。
- 深謝いたします:(例)この度のお気遣いに、深謝いたします。
- 大変嬉しく思います:(例)この度は〇〇社様のプロジェクトに携われること、大変嬉しく思います。
適度な謝罪を含めたお礼フレーズ
次のフレーズを用いることで、感謝を伝えながら適度な謝罪の意を伝えることができます。
- 寛容な~:(例)弊社の不手際でご迷惑おかけたしたにも関わらず、寛容なお言葉をいただき感謝申し上げます。
- ご配慮いただき~:(例)今回は、こちらの失念により大変申し訳ございませんでした。また、納期変更になってしまったにも関わらず、ご配慮いただき誠にありがとうございます。
【シーン別】ビジネスメールの「お礼」書き方文例
最後にビジネスメールで、感謝を伝えられる具体的な例文を紹介していきます。
先ほども触れたように、定型文をそのまま送ることはおすすめしませんが、オリジナルの文章を作成する土台として活用していきましょう。
アポイント後のお礼メール
件名:本日の打ち合わせに対するお礼(〇〇株式会社・◯◯◯◯)
【本文】
〇〇株式会社 ◯◯様
◯◯様、いつもお世話になっております。
〇〇株式会社の◯◯◯◯でございます。
大変お忙しいとは思いますが、本日の打ち合わせに対するお礼の気持ちを伝えるためメールをさせていただきます。
本日はお忙しいなか、〇〇プロジェクトの打ち合わせのためにご足労下さり、誠にありがとうございました。
〇〇プロジェクトはこれまでに取り組んだことのない分野であり、◯◯様をはじめ皆様から貴重なご提言をいただいたことに、心から感謝しております。
いずれも、今までにない斬新なアイデアで、現在も社内で検討を重ねているところでございます。
ご契約いただいた際のお礼メール
件名:〇〇ご契約のお礼(〇〇株式会社・◯◯◯◯)
【本文】
◯◯様、いつもお世話になっております。
〇〇株式会社の◯◯◯◯です。
大変お忙しいとは思いますが、ご契約をいただいたことに対するお礼の気持ちを伝えるためにメールをさせていただきます。
このたびは弊社にご注文をいただき、誠にありがとうございます。
今後〇〇様に弊社商品を楽しんでいただけることを、大変うれしく思っております。
ご注文いただきました〇〇については、〇月〇日に弊社設計部門との打ち合わせを予定しておりますので、改めて進捗のご報告をさせていただきます。
〇〇様に満足いただけるよう精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
会食後のお礼メール
件名:昨日の食事会へのお礼 ◯◯
【本文】
株式会社〇〇
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
◯◯株式会社の〇〇です。
昨日は食事会にお誘いいただき、ありがとうございました。
〇〇様の貴重なアドバイスや考え方をお聞かせいただき、大変参考になりました。
今後も御社のお力になれるよう精進してまいりますので引き続きよろしくお願い申し上げます。
【まとめ】お礼メールを活用してビジネスを円滑に進めよう
ビジネスメールにおけるお礼メールは、正しい基本やマナーを抑えておくことで、さまざまなメリットを手にできるツールです。
日頃の感謝を伝えられることはもちろん、上手に活用することで、次回アポイントのきっかけにすることもできます。
非常に小さな取り組みですが、お礼メールを活用してビジネスを円滑に進めましょう。