まじめに営業活動を行っているのに、成績があがらないと悩んでいませんか。
顧客を何度訪問しても、商談を有利に運べず困っていませんか。
もっとよい方法がないかと、探していませんか。
そんな時に、直ぐにでも改善できることがあります。
それは上手に情報収集して、それを活用することです。
情報収集ならこれまでもやっていると言うなら、一度その手法を見直してみましょう。
できる営業マンは聞き上手とよく言われます。
それは顧客から本音の情報を、ちゃんと聞き出しているからに他なりません。
聞き出した情報を基に、商談のシナリオを描いて効果的な営業活動を行うから、成約率が高くて成績が優秀なのです。
営業には情報収集がとても大切です。
この記事では、営業活動における情報収集の重要性や活用法を解説します。
そして、何より営業マン自体が、情報収集のセンサーとして自覚を持つ必要性をお話しします。
目次
営業の情報収集は当事者意識が大切
皆さんは今勤めている会社に入社する際に、会社について情報収集したはずです。
採用担当者や役員と面接する時には、更に詳しく調べたり、会社に大学のOBがいたら訪問して情報を提供してもらったはずです。
就職活動は、自分という商品を売り込む営業活動に他なりません。
就職活動ではちゃんと情報収集できていたのに、仕事になると上手くできないのは何故でしょうか。
それは仕事を自分事にしていないからです。
もしも自分事に出来ていないようなら、もっともっと真剣に取り組む必要があります。
もう一度就活をレビューして、そこから仕事に役立つポイントを抽出してみましょう。
最初に、どんな会社なのか調べましたよね。
会社が属する業界、業績、社長、商品・サービス、待遇・福利厚生、社会貢献、競合他社や口コミなど詳しく調査したのではありませんか。
集めた情報を基に、自分に合っているか、将来性はどうか、待遇や福利厚生は問題無いか
など、しっかり検討したことでしょう。
面接に臨む前には、自分のセールスポイントを整理して、何がアピールするか考えたはずです。
想定問答についても色々なケースを考えて、準備したのではありませんか。
そのようにして、真剣に就活をしたからこそ入社できたのです。
仕事=営業活動も同じで、自分事として、プロ意識を持って取り組めばよいのです。
情報収集は当事者意識を持って行うことが一番重要です。
質の高い情報収集が営業には大切
しっかり情報収集する事の重要性が分かったら、次はどんな情報をどの様に集めたら良いのでしょうか。
実際に情報を仕事に活用するなら、量だけでなく質が問われます。
具体的に検討してみましょう。
先ず、見込み客をターゲッティングする際に、どんな基準で選んだでしょうか。
その基準について情報を収集しましょう。
例えば業界を基準とした場合、「メーカー」「商社」「小売」「金融」「サービス」「ソフトウエア・通信」「マスコミ」「官公庁・公社・団体」に大別できます。
ある業界の中の特定の企業なのか、業界全体なのか、複数の業界を横断するのかで、調べることは異なります。
例えば、メーカーの中だけでも、「自動車なのか」「食品なのか」「住宅なのか」「家電なのか」で、大きく内容が違うのは明らかです。
業界について調べたら、次は個別の見込み客について情報収集しましょう。
ホームページを見ることが一般的でしょうが、一体何を重点的に見ればよいのでしょうか。
何を扱っているのか、業界(狭義)の中のポジション、業績、沿革、そして中期計画などをよく見て、必要な情報を収集しておきましょう。
訪問する前には、もう一度見ると同時に、ニュースリリースも確かめておくと安心です。
並行して、見込み客の競合企業についても調べておきましょう。
同じような商談機会に恵まれる可能性が大きいので、ちゃんとした情報があると、目の前の商談だけでなく、近い将来その競合企業を攻略する時に役立ちます。
収集した情報を整理・分析する
次に集めた情報を整理・分析して、自社の商品・サービスがどの様に貢献できるかを、仮説思考を用いて推定します。
仮説の際になるべくなら事前訪問をして、直接見込み客からヒアリング出来ていると安心です。
挨拶やアポイントを取る目的で訪問しながら、ついでに情報収集するという気持ちで構いませんが、さりげなく自社商品やサービスについて伝えて見てください。
仮説思考ではフレームワークを用いて、「もれなく、ダブりなく」検討しましょう。
優秀な営業マンの多くは、収集した情報から導いた仮説の内容が優れています。
その仮説が、顧客の課題や要求に応える内容になっているから、成約率が高いのです。
仮説に従って商談シナリオを考えたら、アポイントを取りましょう。
アポイントを取る際に誰に会うのかは極めて重要です。
基本は意思決定者ですが、企業規模等によってキーマンのポジションが異なります。
キーマン情報や、キーマンの参謀となっている人物の情報収集も、怠りなく実施しましょう。
大企業なら、商品・サービスを利用する部門の責任者か購買の担当者になりますが、中小企業の場合は、直接経営者と言う場合もあります。
事前に誰に会うべきか、何時までに会っておくべきかも含めてシナリオを書きましょう。
そしてアポイントのスケジュールに従って提案資料を作成したり、デモ機を手配したり、準備を整えて商談に臨みましょう。
営業は情報源を多く持つべし
十分承知でしょうが、インターネット上の情報だけで満足していては、片手落ちです。
一般に顕在化した情報は競合他社も入手しており、見込み客に同様のアプローチをしているはずです。
従って、それ以外の情報源を多く持てば、情報戦においては有利なポジションを占めることが可能です。
また、見込み客が自社製品やサービスのユーザーであれば、それだけで大きなリードが取れます。
あくまで、クレーム対応などをしっかりしていることが前提ですが。
逆の場合は、ハンディキャップになります。
ユーザーか否かに関わらず、これまで何度か商談をして来たのであれば、社内に詳しい人が居るかもしれません。
ひょっとすると客先に人脈を持っているかもしれません。
先ずは、先任者を探してアドバイスを求めましょう。
ユーザーなら、サービス担当者が内部事情に精通している場合もあるので、ヒアリングをしておきましょう。
社外なら、見込み客の競合企業で情報収集をする方法や、見込み客の客先で評判を聞くという事も有用です。
噂話のような感じで、案外核心をついた情報が入手できるかもしれません。
ここで重要なことは、裏を取らないと真偽のほどは分からないということです。
接触した人の単なる感想や、想像にすぎない話しの場合も大いにあります。
情報収集では、その信頼性を必ずチェックしなくてはなりません。
嘘や間違った情報を基に提案すれば、一瞬にして信頼を失って商談も流れてしまいます。
自分に都合が良い解釈をしたりせず、もし自信が無いのならその情報は無視しましょう。
営業は商談中の情報収集も重要
ここまでの話は、商談前にできる情報収集についてでしたが、同様に商談中も情報は絶えず収集する必要があります。
それは日報という形で、毎日蓄積されていきます。
誰に会って、何を話して、どんな反応だったか、スケジュール通りか、キーマンに会えたか、宿題は無いか、次は何時訪問するのか、他社の動きはどうか、等を記入します。
商談中は、小さな変化を見逃さない注意力が大切です。
一方的に話してばかりいると、その変化に気付けないので注意してください。
担当者の態度に変化が無いか、説明を聞いてくれているか、次のアポイントを取りやすいか、キーマンに情報が伝わっているかなど、変化を見落とさないようにしましょう。
目の前にある情報をしっかり収集して、もしもマイナス要素が有るようなら、直ぐに対策を打たなくては手遅れになります。
商談中、ここ一番の局面で不利な情報を見つけたら、直ぐに上司と相談するなど総力戦で臨み、成約するまで走り切りましょう。
このように、担当営業は商談中の情報を収集するセンサーの役目を担っています。
何か違和感を感じたら、その感覚を信じて対策を講じるようにしましょう。
どの様な兆候が違和感につながるのでしょうか。
担当営業にしか分からない変化が多いのですが、代表的な兆候としては次のような例があります。
中々アポイントが取れない、窓口担当者しか話しを聞かない(上席にエスカレーションしない)、短時間しか会わない、オープンな場所でしか話さない、などになります。
こんな時は、上長に同行してもらって、キーマンへ直接面会を申し込んでみると本音が聞ける場合があります。
結果として、他社に内定しており手遅れということもありますが、最善を尽くせば次回につながりますし、また何度も無駄な訪問をすることなく、他の商談に切替えられます。
商談最終局面では、誰が意思決定をしたか、キーマンを間違えていなかったか、選定理由は何かなど、結果を受け止めつつ次回の商談へ参考となる情報収集をしましょう。
見事成約した場合には、ケーススタディのネタにするつもりで、より詳しい情報を可能な限り集めてください。
きっと会社にとって、よい財産となります。
現代の営業は情報戦である
IT化が進み、SFAやCRMなどの営業ツールが全盛の現代は、正に情報戦となっています。
競合他社もIT化で武装しており、また顧客もインターネット等で情報収集しています。
この様な時代の営業マンは、自社の商品・サービスに詳しく、ネット上の情報も承知している、それだけでは一流になれません。
一番は商談の現場でリアルタイムに情報を収集し、それを基にシナリオを書きかえながら、最善を尽くすという方法です。
顧客の変化を見逃さない注意力と、違和感を感じる能力がとても重要になります。
これらの情報は、ITが進化したAIを駆使しても簡単には得られない物なので、営業マンの腕の見せ所となります。
商談という情報戦の最前線に居るのは、担当営業その人です。
そうであるなら、営業は情報収集する優れたセンサーとなって、商談をリードして行くべきです。
集めた情報を直ぐに解析して、次のアクションにつなげる事が成約への近道です。
ところで、集めた情報はなるべく早く記録しないと、忘れてしまう恐れがあります。
多忙な営業なら、なおさらその危険があります。
現場もしくはその近くで、ボイスレコーダーや、音声入力ができるデバイスで直ぐに記録する、などの対策も必要です。
【まとめ】営業は情報収集を怠るな!成果は情報で決まる
インターネットが日常生活に深く入り込み、誰もが手軽に情報収集できるスマーフォンを持つようになった現代、この時代の営業は情報戦を勝ち抜く力が必要です。
顧客や社会の変化に敏感に反応して、変化を情報としてとらえ、直ぐに新たなアクションにつなげる事が、勝組になるポイントです。
そのためには、常に仕事を自分事として真剣に取組む姿勢が重要です。
営業が情報戦の最前線に居ることを自覚して、貪欲に情報を集めて記録しましょう。
欲しい情報は、目の前にあることを忘れないでください。
当然ですが、情報は新しい内に活用してこそ役立ちます。
賞味期限が来る前に、いち早くアクションを起こして成約に結び付けましょう。
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