業務改善・効率化

Quote-to-Cash(QTC)とは?法人の発注体験を最適化せよ

皆さんは、Quote-to-Cash(QTC)という言葉を聞いたことがありますか?

Quote-to-Cash(QTC)は、法人の発注体験を顧客起点で捉えるためのフレームワークとして、米国を中心に注目を集めています。

現在コロナで発注方法が多様化していく中で、様々なビジネスが「顧客起点」で柔軟に変化することが求められてきています。

本記事では、Quote-to-Cash(QTC)を効率化するための全自動見積・受注クラウド「スマートディール」を開発する筆者が、法人の発注プロセスフレームワークであるQuote-to-Cash(QTC)についてまとめました。

Quote-to-Cash(QTC, Q2C)とは何か?

Quoteは見積もりを、Cashは入金を意味する英単語で、直訳すれば「見積もりから入金」という意味になります。

つまり、Quote-to-Cash(QTC)は、見積もりから入金までのプロセスを段階的に評価し、効率化したり柔軟性をもたせたりするために使われるフレームワークとなっています。

これらQuote-to-Cash(QTC)の各プロセスを評価・修正していくことで、「顧客起点」で法人の発注体験を改善していくことが出来るようになるのです。

これまでのビジネスでは、売り手側視点で語られることが多かったでしょう。「販売手法」や「販売チャネル」なんかも、販売側視点のビジネスフレームワークですね。

その意味でQuote-to-Cash(QTC)は、「いかに買い手側の発注体験をストレスなくスムーズに出来るか」に主軸が置かれている点で先進的と言えます。

 

Quote-to-Cash(QTC)がなぜ注目されてるのか?

「発注プロセスを顧客起点で改善できる」という点以外にも、いまQuote-to-Cash(QTC)が注目されている大きな理由があります。

それは、法人発注のEコマース化(オンライン完結化)を加速させるために適しているフレームワークだからです。

確かにアマゾンやメルカリなどを日々利用している中で、こんな疑問や手間を考えたことはないでしょうか?

「個人の購入はオンライン完結してるのに、なんで法人発注はオンライン完結してないのか?」

この疑問を理解する上でも、Quote-to-Cash(QTC)というフレームワークが理解を助けてくれます。

多くの場合、法人発注はQuote-to-Cash(QTC)に則り、個人の購入はOrder-to-Cash(OTC)という発注プロセスに則っています。

 

Order-to-Cash(OTC)と、Quote-to-Cash(QTC)

Order-to-Cash(OTC)も顧客起点の発注プロセスフレームワークですが、こちらは複雑性の低い発注プロセスになります。

多くの場合、個人向けビジネスではこの発注プロセスに則っています。

アマゾンで本を買う時を想像してみてください。アマゾンで本を買う場合、本を注文し、商品が発送され、商品が到着し、代引きや振り込みで支払い(クレカなら決済完了)し、販売者側に着金する、という流れになります。

QTCの発注プロセスと比較して、OTCの発注プロセスにおいては、新規発注の際の「見積もり」と、継続発注に向けた「取引契約の管理」というプロセスが存在しません。

 

Quote-to-Cash(QTC)の見積と契約

Quote-to-Cash(QTC)では、見積と契約が複雑性を作り、オンラインでのスムーズな発注体験の実現を妨げています。

それぞれをもう少し具体的に見ていきたいと思います。

 

QTCにおける「見積の管理」

法人ビジネスの場合、販売側の営業担当としてもどれくらい値引きできるかわからないので、「見積もり」というプロセスが起点になってほぼ必ず発生します。

特に「顧客起点」という発想において、この見積もり部分のスピード感は非常に大事です。

発注者は、いくつかの企業に相見積もりをしたりするため、最初に貰った見積もりを基準にする場合が多く、見積もり提出のスピードは生死を左右します。

このように、QTCは見積もりプロセスがあるがゆえに複雑で、重要度の高いものなのです。

 

QTCにおける「契約の管理」

取引契約の管理は、現代ビジネスにおいて最重要の観点です。OTCプロセスの場合は、契約内容は基本的に販売者マターで作成され、それを発注者が選択する、というプロセスです。

OTCプロセスにおいては、基本的に変更の交渉余地はありません。つまり取引契約の管理は、発注プロセスとは関係ない事前段階で行われており、発注プロセスに組み込まれていないのです。

一方、Quote-to-Cash(QTC)の場合には、取引契約の作成、交渉、修正、さらには取引更新・アップセル・クロスセルなど含めた、すべての取引契約の管理プロセスが組み込まれています。

Quote-to-Cash(QTC)プロセスでは、この取引契約を効率的に管理することにより、スピードや受注率の向上が左右され、顧客からの信用に繋がることでブランド力が向上します。

 

また、Quote-to-Cash(QTC)には、効率化するために重要な10の評価指標が存在します。

この10の評価指標を見直し、改善をしていくことで、顧客起点の発注体験を構築できるようになるため、現在Quote-to-Cash(QTC)へと注目が集まっているのです。

 

Quote-to-Cash(QTC)を用いて法人発注を効率化すべき3つの理由

いままで見てきたように、多くの法人発注はQuote-to-Cash(QTC)のプロセスに則っており、Order-to-Cash(OTC)と比べて複雑で煩雑になりがちです。

それ故に、これまでは法人発注をなかなかオンライン化できていませんでした。

でも「QTCの概念はなんとなく理解したけど、本当に顧客起点で発注プロセスを効率化したり、発注をオンライン化する必要あるの?」という疑問が出てくるかもしれません。

ここからは、顧客起点で発注プロセスを効率化・オンライン化すべき理由を3つの観点から見ていきます。

どれも「法人から買う時の手間」という目線で見てみると、かなり納得感が出てくるのはずです。

 

1. 商品やサービスが多様化・複雑化している

「期間限定でAをX個買うとY円割引します。」

これだけなら良いですが、

「AをX個とBをY個買ってTオプションをつけると、期間限定でCがZ円割引されます。」

このようなパターンも少なくありません。

そしてこういった価格情報は、サイトやカタログなど外側から見えないことが多く、買い手側に不便を与えます。なぜでしょう?

これは販売者側も「見積もるまでわからない」ためです。

「上司に確認したら値引けるかも」「納品業者に確認したら違うかも」。このような不確定な要素が見積もりプロセスにあるケースが殆どで、これが根本的な原因になります。

Quote-to-Cash(QTC)で状況を把握して発注プロセスを設計すると、発注発注活動の入口部分である「見積もる(Quote)」部分を改善出来るようになるのです。

 

2. 相見積もり時に沢山の営業担当者と会いたくない

これは多くの法人営業担当にとって聞き入れたくない話かもしれませんが、事実このような現実は表面化しています。

米国のリサーチ会社であるForrester Researchによる企業間取引(B2B)の発注担当者に関する調査では、コロナ前の時点で以下のような調査結果を報告しました。

  1. B2B発注担当者の59%は、できれば営業担当者と話をしたくないと考えている。
  2. B2B発注担当者の74%は、対面よりWebサイトからの購入の方が便利だと感じている。

このように法人の発注担当者は、出来る限り自分たちで選んで買うことを望んでいるのでいます。

毎日何度も確認だけの電話をかけてくる営業担当者は「この人、しつこいな…」と思われたりするのです。

Quote-to-Cash(QTC)で発注プロセスを整理することで、発注者と接触する「丁度いい回数」などもわかってくるようになります。

そうすると、全てが全て電話や対面接触をしなくても良くなるかもしれません。

以下に続くように、私生活では既にオンラインで購入することに相当慣れてきています。

 

3. 人類がオンライン完結で購入することに慣れてきた

この2021年において、オンラインで購入することに対して「絶対に無理」という人がどれくらいるでしょうか?

現在はオンライン購入が出来ない物の方が少なくなってきており、その背景にはITテクノロジーの進歩があります。

例えば、

・Intercomなどのオンラインコミュニケーションツール

・動画での商品紹介や利用方法の一般公開

・インサイドセールスなどの非対面完結型営業手法

などです。

Quote-to-Cash(QTC)で発注プロセスが可視化・整理されることで、段階ごとに可能な範囲で、テクノロジーを用いた効率化を検討することが出来るようになります。

 

Quote-to-Cash(QTC)は理解した、では最初の1歩は?

この記事では、顧客起点で法人発注プロセスを改善するためのQuote-to-Cash(QTC)について解説してきました。

発注活動において、オンライン、オフラインはそれぞれ良い点・悪い点があり、顧客にとっては「どっちも選択できる」というのが一番の理想形です。

Quote-to-Cash(QTC)を用いて自社の発注プロセスを「顧客起点」で整理し、自社にあったプロセスを構築していくのが良いでしょう。

特に「見積の管理」と「契約の管理」が最も複雑になるので、ここを効率化することで大幅に発注体験を改善することが出来ます。

そのため最初の1歩は、Quote-to-Cash(QTC)の中でも入り口となる、「見積もり(Quote)」部分から改善していくのがオススメです。

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石塚卓也

SDブログ編集長。上智大学理工学部卒。マレーシアのスタートアップ、シリコンバレーの調査会社、日系ベンチャーでセールス&マーケに従事。営業フリーランス独立の後に起業。キャンプと漫画が好き。

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