社会人になって初めて自分の名刺を持った時、それだけで誇らしく思ったことを忘れていませんか?
営業部門に配属されると、入社後直ぐにOJTと称して先輩の営業マンに同行して、客先を訪問します。
その際には、挨拶と同時に必ず名刺を出して自己紹介をしましたよね。
最初はぎこちなかった名刺交換も、いつしか意識せず自然にできるようになります。
しかしルーチンワークになってしまうと、名刺の効能も半減してしまいます。
名刺の役割を意識した行動を心がければ、名刺は結構役立つパートナーになります。
また、名刺交換で入手した顧客やビジネスパートナーの名刺の管理はどうしていますか?
もしも机の中に眠っているなら、とても勿体ない話しです。
この記事では、名刺の重要性を理解し、その整理・活用方法に気付くことで、営業活動の効率アップを図ります。
目次
営業における名刺の役割
営業に限らず、ビジネスシーンにおいて初対面の相手とのコミュニケーションは、挨拶と名刺交換から始まります。
名刺には、会社名と氏名、住所や電話番号・メールアドレスなどが書かれています。
事業内容の概要や、スローガン(キャッチコピー)が併記されている場合もあります。
基本的なことですが、名刺と相手の顔を一致させることはとても重要です。
名刺交換時には、名刺ではなく相手を見ながら、名前を口に出して確認することを励行しましょう。
名前を間違えない、相手の顔を覚える、次に会う時に失礼が無いために必要な行為です。
これにより、相手側にも自分のことを印象付けられます。
ところで、名刺の大きなメリットは、挨拶や言葉だけでは流れてしまう情報が、名刺によって相手側に留まることです。
具体的には、名刺には会社名だけでなく、住所や連絡先が書かれているため、必要な場合の問合わせに役立ちます。
個人を指名して問合わせが来る可能性が高いので、営業としては重宝します。
また多くの場合、メールアドレスもコミュニケーションには、とても役立つ情報となります。
名刺は整理・共有してこそ価値がある
一方、入手した名刺は、その重要度に応じて整理しておき、必要な時に直ぐに使えるようにしましょう。
最初の内は、専用のフォルダーなどを使って整理すれば、それで間に合います。
しかしこの方法では、枚数が少ない内は良いのですが、多くなると探す手間がかかり、効率は低下します。
また、一番の欠点は、情報が属人化することです。
名刺は重要な顧客情報であり、会社にとって必要な情報の1つです。
それが一個人だけに独占されていると、異動や退職などで情報が失われてしまう危険性が有り、それはとても勿体ない話しです。
せっかく集めた情報を無駄にしないためには、スマートフォン用の名刺管理アプリがおすすめです。
無料でも優れたアプリが多数流通していますので、先ずはインターネットで調べて見てください。
営業の名刺マナー
初対面の場合、挨拶と名刺交換が最初のステップです。
ここでのマナーが大切な第一印象になります。
くれぐれも失礼が無いように、十分気を付けなくてはなりません。
まずは、名刺を切らさない、常に最新の名刺を必要な枚数以上に持っておきましょう。
何件訪問するのか、訪問先では何人と会うのかをある程度予測して名刺入れに入れておきましょう。
とくに、賀詞交歓会や新製品発表会など、イベントがある時には予想以上の名刺が必要です。
実際の名刺交換シーンを解説
実際に名刺交換をする場合は、予め名刺入れを取り出しておき、直ぐに名刺が出せるようにしておきます。
相手が現れたら、すぐに名刺を取り出して、名前が相手に向くように持って近づきます。
相手に正対したら、名刺を胸の位置よりやや低めで両手で差し出して、社名、部署名、氏名を名乗ります。
相手の名刺は両手で受け取りますが、お互いに名刺を差し出しているときは、右手で差し出し、左手で受取ります。
受取ったら、直ぐに右手を添えて「よろしくお願いいたします。」とお辞儀をします。
この時に、「〇〇さん、今後ともよろしくお願いいたします。」と言って、名前を確認しておくと良いでしょう。
初対面なので、読み方が何通りもある名前や難しい名前の場合には、どう読むのかを聞いても差し支えありません。
相手から受け取った名刺は、すぐに名刺入れにしまってはいけません。
名刺が1枚の場合には、名刺入れの上に乗せたままテーブルの上に置きましょう。
相手が複数の場合は、席の順にテーブルの上に並べておくと、名前を間違えずに済む上、顔も覚えやすく便利です。
名刺をしまう場合は、話しがそろそろ終わるころになりますが、席を立つ直前が望ましいです。
相手の動きを見ながら、それに合せてしまうとスマートです。
名刺を扱う姿を見られていると常に意識していれば、自然と大切に扱うことになります。
営業の名刺の整理
受取った名刺は、記憶が新鮮な内に、名刺入れから出して整理しなくてはいけません。
帰社したら、専用の名刺フォルダーか、スマートフォン用名刺管理アプリを活用して整理しておきましょう。
その際、何時・何を話したかを名刺の裏などにメモしておくと、記憶に残りやすく、後になっても思い出し易くなります。
スマートフォン用名刺管理アプリを利用する
最近では、スマートフォン用の名刺管理アプリで整理する方法がおすすめです。
スマートフォンで名刺を撮影すると、OCR機能が自動で名刺を読み取って整理してくれます。
現在、便利で優れた無料のアプリが数多く流通しています。
先ずはどんな物があるかインターネットで調べて、利用シーンを想定して使いましょう。
注意点は、スマートフォン本体に名刺を記録するアプリよりも、クラウド上で管理するアプリの方が、万一の場合に情報漏洩などの危険性が少なくなります。
クラウド上で管理する利点として、社内での情報共有がしやすいことがあり、導入をおすすめします。
アプリを使ってデジタルで名刺を整理すると、紙のまま整理するよりも圧倒的に効率が良く、目的に合わせて直ぐに名刺を探せます。
名刺の情報を余すことなく活用でき、クラウドタイプだと属人化も防止できます。
会社の共有データとして活用できるので、さらに便利で効率がアップします。
アプリによっては、名刺のデータベースが構築されるため、社員に異動が有ったり、退職しても、情報はそのまま活用できます。
よく使われているのはこの辺りでしょうか。
名刺管理アプリを採用することで、これまで個人が独占していた名刺の情報を、会社の共有情報にステップアップさせることができ、より営業効率が良くなります。
営業時の名刺の活用方法
名刺が整理され、データーベースが構築できたなら、次は名刺の活用になります。
先ずはクラウド上のデータベースに、より詳細な情報を加えて行きましょう。
名刺を読み込むと、誰が誰に何時会ったのかまでは自動で記録されています。
そのデータに、「どんな要件で会ったのか」「どんな内容だったのか」「相手の反応はどうだったのか」「次はどうするのか」などを追記しましょう。
それ以外に、趣味や好きな物など特記事項が有れば、それも記録して置くとよいですね。
現在進行中の商談に活用する
これらの情報から、先ず第一に現在進行中の商談について活用を検討しましょう。
名刺データベースから、現在までに接触している顧客の情報が分かります。
名前や部署・役職などの情報をチェックすれば、キーマンまたはそのブレーンに、会っているのか否かを客観的に判断できます。
担当営業が毎日顧客を訪問していても、キーマンに会っているかどうかが問題です。
商談のステージにもよりますが、未だ会っていなければ商談を自社がリードしているとは言えません。
早急に会うためのアクションを検討しましょう。
また、事務または会計の責任者と会っているかも重要です。
購入担当だけの役割ではなく、予算を把握している立場なので、自社の商品やサービスが予算内に入っているか否かも承知している人物なのです。
会ってみたら、今年度ではなく次年度の予算で購入するという本音が聞こえてきて、商談のステージがダウンするケースもあります。
見込み客を作りに活用する
名刺のデータベースの活用、その次は見込み客を作ることです。
名刺交換を、誰が・何時・誰と会って、どんな内容の話しをしたのか、その時の反応はどうだったのか、など情報が記録されているので、そこから見込み客リストを構築します。
「当社に興味がある」、「当社製品・サービスが話題になった」、「更新や機能強化を検討する」、「他社がPRしている」などのキーワードを中心にリストアップします。
そして、直接訪問するのか、名刺の相手にメールで接触を図るのか、個別に判断をして商談にステージをアップさせて行きます。
この場合も、営業が接触している相手の部署や役職が分かりますから、もっと上流の人物に会わなくてはいけない、など次のアクションプランが立てやすくなります。
重要なことは、客先で会うべき人に会っているかどうかであり、訪問するだけでは不十分だということです。
情報の精度をアップするためにも、キーマン=意思決定者との面会を心がけましょう。
会ったなら情報をアップデートして、商談に活用できるレベルにアップしていきましょう。
人脈マップとして活用する
名刺管理アプリの機能に人脈マップの構築があります。
人脈マップは、組織や人と人のつながりを可視化できるため、営業活動を助けるツールになります。
アプリを活用すれば、社内の組織と人のつながり、社員と顧客のつながり、顧客の組織と人の関係などが、自動的に作成できます。
ある営業担当者が入手した名刺の情報だけでなく、他の営業が入手した名刺の情報を即座に関連付けたり、その情報を追加して新たな人脈マップにアップデートしてくれます。
この機能により、これまで気付かなかった人と人のつながりが可視化できます。
これまで個人が頭の中で構築していた人脈が、客観的に把握できるため営業の精度向上が図れます。
【まとめ】営業は名刺を活用することで生産性をあげる
営業活動においては、名刺の役割はとても重要だと理解して頂けたでしょうか。
名刺はビジネスのスタートだけでなく、その後も活躍してくれます。
そのためには、名刺を整理・活用する仕組みが大切です。
それを簡単に実現できるのが、スマートフォン用の名刺管理アプリです。
無料でも優秀なアプリが多く、是非導入を検討して下さい。
そして、名刺を個人から会社の財産として役立つように進化させてください。
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