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リファレンスチェックとは?企業が取り入れる目的や転職希望者が有効活用するコツを紹介

転職を検討しているビジネスパーソンの中には、「企業が選考に設けているリファレンスチェックってなに?」といった疑問をおもちの方も多いのではないでしょうか。

リファレンスチェックは、個人情報の入手が難しくなった昨今で、企業が転職希望者の人となりを知るために取り入れはじめています。

リファレンスチェックという言葉を聞くと、少しネガティブなイメージをもってしまいがちですが、正しい知識と対策をしておくことで、選考通過の可能性を上げる武器として活用できます。

リファレンスチェックとは

まずは、リファレンスチェックという言葉の定義や注目を集めている理由を解説していきます。

具体的な対策を知る前にどういったことが行われるのか、またなぜ多くの企業が取り入れ始めているのかを確認していきましょう。

 

リファレンスチェックの定義

リファレンスチェックとは、中途採用者向けに行なう事前確認を意味する言葉です。

リファレンスは、英単語のreferenceを用いたものであり、参照という意味があります。

また、経歴照会や推薦と和訳されることもあり、求職者の前職での人となりや働きぶりを第三者に確認するフェーズを指します。

 

リファレンスチェックが注目される理由

昨今の転職シーンにおいて、リファレンスチェックが注目される理由は、個人情報の確認に関する法律が厳しくなったためです。

一昔前までであればさまざまな手段を用いて、どういった職歴をもつ人物かを容易に確認できました。

しかし、2020年6月に交付された「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」により、個人情報の参照には本人の同意が必要となり、

採用を行なう企業であっても、求職書に同意を得なければならなくなったのです。

また、グローバル化が進んでいることも、リファレンスチェックを取り入れている企業が増えている要因の1つです。

日本企業が取り入れるようになったのはここ数年ですが、海外の企業は日常的にリファレンスチェックを行っているといわれています。

そのため、昨今の転職シーンにおいて、リファレンスチェックという言葉を耳にする機会が増えているのです。

 

リファレンスチェックと前職調査との違い

似た印象をもつリファレンスチェックと前職調査ですが、正確には違った意味で用いられる言葉です。

前職調査とは、採用活動を行なう企業が調査会社や興信所などを利用して、求職者の個人情報を確認する工程を指します。

求職者の情報を得るという目的は同じですが、リファレンスチェックは個人情報保護法によって普及し、前職調査は減少する傾向にあります。

リファレンスチェックは求職者本人の了承を得て、求職者が指定した前職の人物への確認を行なうため、個人情報保護法に抵触しにくいという特長があります。

 

転職希望者がリファレンスチェックを受けるメリット

ここからは転職希望者が、リファレンスチェックを受けるメリットを解説していきます。

前職調査に似たイメージがあり、ネガティブな印象を抱いてしまいがちですが、上手に活用することで、選考通過の可能性をグッと高めることができます。

 

メリット1、人柄をより深く理解してもらえる

転職希望者がリファレンスチェックを受ける、1つ目のメリットが人柄をより深く理解してもらえるというものです。

転職活動では人事との面接、役員との面接の場しか直接話し合う時間がなく、「自分自身を理解してもらえているか?」といった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

その点リファレンスチェックを設けている会社は、前職の上司や同僚の評価を参考にするため、転職希望者の人となりについてもより深く理解することができています。

 

メリット2、入社後のミスマッチを防げる

また、入社後のミスマッチを防げることも、リファレンスチェックを受けることで得られるメリットの1つです。

正確には転職希望者だけのメリットではなく、企業側に生まれる利点といえます

ただし、面接で企業が抱いた転職希望者の印象を、前職の上司や同僚といった第三者からの評価によって裏付けを得ることができ、求職者にミスマッチが生じる可能性を最小化することが可能になります。

 

メリット3、第三者の後押しにつながることがある

また、前職の上司や同僚といった第三者からの評価が後押しになるケースがあることも、リファレンスチェックを受ける転職者が手にできるメリットです。

前の職場での評価にあまり自信がないという方もいますが、最後に紹介する対策を十分に行うことでプラスの評価に変換することも可能です。

そして、仮に人事が採用を決めかねている段階では、第三者の意見が最後の決め手になることも珍しくはありません。

 

リファレンスチェックで用いられる3つの質問

ここからは、リファレンスチェックで用いられることが多い質問を紹介していきます。

履歴書や職務経歴書の内容に関するものから、働いている態度や人間関係に関するものまで、幅広い質問がなされますが、突飛な質問をされることはほとんどありません。

履歴書や職務経歴書の正確性に関する質問

リファレンスチェックで用いられることが多い、1つ目の質問が次のような履歴書や職務経歴書の正確性に関するものです。

  • 求職者はいつからいつまで在籍していましたか?
  • 御社で勤める前はどのような会社で働いていましたか?
  • 求職者が行っていた職務や役職についてお教えください
  • 答えられる範囲で御社の求職者への待遇をお教えください

 

人間関係に関する質問

人間関係に関する質問が、リファレンスチェックでなされることが多い2つ目の質問です。

  • あなたにとって求職者はどのような存在でしたか?
  • 業務以外での求職者の役割はどのようなものでしたか?
  • 同僚やクライアントとのトラブルが発生した際に、求職者はどのように対応していましたか?

 

職務能力に関する質問

また、次のような職務能力に関する質問がなされることも少なくありません。

  • あなたが考える求職者の功績はどのようなものですか?
  • 求職者の業務上における最大の課題はどのようなものでしたか?
  • 求職者は課題に直面したときに、どのように向き合っていましたか?
  • 求職者のセールスポイントはどのような点にあると思いますか?

 

リファレンスチェックを有効活用するノウハウ

最後に、リファレンスチェックを有効活用するためのノウハウを解説していきます。

先程も解説したようにリファレンスチェックとは、採用予定者や内定候補者の前職での働きぶりを関係者に確認することを指します。

ネガティブなイメージをもたれることも少なくありませんが、対策を設けておくことで、選考通過の可能性を高める武器に変えることができます。

 

リファレンスチェックの内容を予習しておく

リファレンスチェックの内容を予習しておくことが、選考の通過率を高めるための1つ目のノウハウです。

具体的には、リファレンスチェックに用いられることが多い質問や、志望する企業が過去にどのような質問をしているかといった内容については、選考を受ける前に確認しておきましょう。

そして、リファレンスチェックの内容の予習には、転職エージェントの力を借りることをおすすめします。

企業や各業界に精通しているエージェントであれば、過去にどのような質問をしているかを把握していることも珍しくありません。

また、ホームページ上に掲載されている口コミを参考にすることも重要ですが、どのような人物が発信している内容かわからないという点には注意が必要です。

有料サイトに掲載されている口コミ数を参照し、その傾向を把握する程度に留めるようにしましょう。

 

事前の打ち合わせを行う

事前の打ち合わせを行なうことも、リファレンスチェックを有効活用するノウハウの1つです。

リファレンスチェックがあるという、前職の上司や同僚といった第三者は非常に稀であるため、事前に想定される質問を共有しておくことをおすすめします。

事前の打ち合わせを行なう場を設けることで、馴染みのある上司や同僚から「良くいっておく」といったサポートを買って出てくれる可能性がグッと高まります。

 

適切な人材に丁寧な態度で依頼する

リファレンスチェックを依頼する態度も、非常に重要です。

特に戦力として活躍しているビジネスパーソンであれば、勤めている上司の心理は複雑なものです。

そのため、「選考を受けている企業からの問い合わせに応じる時間を確保してもらう」という気持ちを忘れずに、丁寧な対応を心がけるようにしましょう。

 

【まとめ】リファレンスチェックを活用して転職活動に活かそう

転職者の多くがネガティブな印象を抱く、リファレンスチェックですが、正しく理解することで転職者の武器に変えることができる企業の取り組みです。

一昔前までは、企業が転職希望者の了解がない状態で、前の職場での働きぶりをリサーチすることが可能でした。

しかし、個人情報保護法の交付によって、双方の同意がなければ調査を行えなくなったことでリファレンスチェックを取り入れてる企業が増加傾向にあります。

そして、リファレンスチェックがあることは事前に知らされるため、求職者の立場では、正しい対処法を知っていれば、選考の通過率を高める武器として活用できるのです。

決して簡単なことではありませんが、リファレンスチェックの打診があった場合には、快く引き受け、前職の上司や同僚といった第三者への依頼を行いましょう。

そうすることで、第三者からの評価をプラスに活用することが可能になります。

在職中でもリファレンスチェックが行われる可能性があるため、職場に転職を知らせることになります。その為、職場にも応援してもらえるような取り組みも有効です。

 

リファレンスチェックもその他選考対策も不安な時、

プロに聞いてみることも大切です。

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