スキルアップ

成果が出ない営業職は文書力が足りてない!文書力向上方法を解説します

スマートフォンで毎日何回もSNSを利用して、家族や知人とコミュニケーションをとっているのに、ビジネス文書はとてもストレスが大きくて苦手だと言う人が多いですよね。

SNSのように気軽に社内メールを発信して、失敗した経験もありますよね。

営業を行う上で、話す能力と並んで重要な能力が文書を書く能力(以下文書力と言います)です。

商談の過程で、顧客に対する文書が必要なケースでは、最も注意を払う必要があります。

会社の代表として、文書を提出するのですから慎重な対応が求められます。

一方、社内向けでは日報のような日常的な文書や、会議の案内や議事録などの他に、始末書のような特殊な文書もあります。

多くの場合、様式が決まっていたり、過去の文書を利用できるので、上書きすれば対応できます。

基本はメールになるでしょうから、送信前にチェックをしっかりすればよいのです。

しかし、そのくり返しだけでは文書力は養えません。

先ずは文書を書く前、営業シーン別に幾つかポイントをおさえておきましょう。

この記事は、営業マンには文書が重要であり、文書力のレベルアップを図ることが、成果につながると理解してもらうことを目指しています。

営業シーン別文書の例

営業マンに不可欠なスキルとして文書を書く能力が求められます。

社内文書から顧客への提案書まで、文書が必要なシーンは多岐に渡ります。

幸い、現在では書くシーンに合せた例文やテンプレートがWeb上に載っているため、一から自分で考えて文書を書くことは少なくなりました。

しかし、基本は自分で文書を考えて書くことです。

先ずは、営業活動の様々なシーンにおける文書について考えてみましょう。

 

社内文書➀日報

日報は日々の営業活動を客観的に記述した文書を、上司に報告して指示を仰ぎます。

同時に自分の行動をふり返り、商談状況を確認・分析して、次のアクションプランを立てます。

日報は多くの場合、会社で報告フォーマットが決まっています。

基本は箇条書きで、だらだら文書を書きません。

商談状況やアクションプランを記述する際のみ、一般的な文書の形式をとります。

毎日のことなので、慣れれば短時間で書き上げることができます。

簡潔な文書表現が大事で、事実を客観的に述べるだけで事足ります。

それでも、日報は組織としての営業活動に欠かすことのできない、とても重要な報告書です。

 

社内文書②案内

案内文は色々ありますが、ここでは販売会議の案内についてコメントします。

その際に、5W1Hを用いて会議開催を案内すると抜けがなく、参加者に伝わります。

「何時」、「何処で」、「誰が」、「何を」、「何故」、そして「どの様」をきちんと表現できれば良いのです。

先ず、関係者に販売会議を何故開催するのか、その目的をはっきりさせます。

その後で、開催日時、場所、会議進め方や提出資料などを、箇条書きで書きます。

提出資料がある場合は、何時迄に誰宛に提出するのかを明示します。

社内文書なので挨拶などは不要ですが、会議参加者に対する配慮をした日程を設定しましょう。

急な案内になったり、資料提出時期までに余裕が無い場合には、「お忙しいところ恐縮ですが」などの、相手を思いやる気持ちの言葉を添えましょう。

社内文書であっても相手の身になって書くことで、気持ちよく会議に参加してもらえる環境を整えることができます。

 

社内文書③提案書

展示会や販促イベントを開催するための提案書も、営業にとって重要な文書です。

ここでも5W1Hを用いて、抜けの無い文書を書きましょう。

提案書の可否を決める上層部、いわゆる経営層に分かりやすく伝える文書でなくてはなりません。

提案書には、先ず分かりやすい「件名」を付けましょう。

次に、展示会または販促イベントを開催する目的と、期待される効果、概算費用など(人・物・金)を項目を分けて明確に書きましょう。

そして、展示会や販促イベントをどの様に開催するのかを、具体的に記述します。

提案書の内容から費用対効果を見た上で、経営層が開催の可否を判断します。

そのため、いかに文書でメリットを訴求できるかが、とても重要です。

提案書は、自分自身を経営層へアピールするチャンスでもあるので、十分検討をした上で慎重に書く必要があります。

 

社外文書➀案内

社外向けの案内のなかで、キャンペーンや新製品発表会の案内について説明します。

丁寧かつ具体的な表現と、適切に敬語を使って、イベントの案内を伝えましょう。

この案内を受取った側が、アクションを起こす動機付けをする役割があります。

基本的なフォーマットは、テンプレートや過去の案内状を用いて書くことになるので、特に問題となる点はないでしょう。

注意点は、宛先、会社名を略さず正確に記入し、失礼が無いようにすることです。

また、この案内で伝えたいことが、ひと目で分かる件名を付けましょう。

そして「書き出し」は、定型文があるので適切なものを使用します。

この場合、時候の挨拶が入っている方が気が利いている印象を相手に与えるでしょう。

例:「拝啓、〇〇の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」や「平素よりご愛顧を賜り、ありがとうございます。」

伝える内容ですが、多くの参加を促すための文書なので、参加することのメリットをしっかり訴求しましょう。

このキャンペーンが日本初とか、地域で最初のイベントなどを入れて、興味をひく表現を心がけましょう。

また、参加者向けに粗品進呈などの情報もあると更に効果が高くなります。

 

社外文書②提案書

社外向けの提案書は、顧客の課題を解決するための内容が盛り込まれた、自社の商品やサービスの紹介です。

注意点は、案内文と同様に、宛先、会社名を略さず正確に記入し、失礼が無いようにすることです。

そして、この提案書で伝えたいことが、ひと目で分かる件名を付けましょう。

提案書も、書き出しは案内文と同じく、定型文から適切なものを選んで使います。

次に、現状分析を行い、抽出された課題の確認・共有をします。

ここからが重要な内容です。

顧客の課題解決のために、自社の商品やサービスがどの様に貢献できるかを、具体的に記述して下さい。

場合によっては、想定される競合他社との違いを書き足すことも必要です。

それから、性能の詳しい説明や納入実績、導入例や見積書などは、パンフレットと共に

添付資料に加えておきましょう。

 

営業の文書力をアップする方法

文書を書く能力を向上させるには、時間と努力が必要です。

よくある勘違いが、誰かが書いた文書やテンプレートを使って、日時や単語のみ変更してそれでよしとすることです。

社内文書でこの使いまわしがよくあり、ひどい場合は単語の変更し忘れや、変換ミスが残っていたりします。

テンプレートは大変便利で、特にビジネス文書に慣れていないうちは重宝します。

しかし、この繰り返しでは、文書力は決してアップしません。

最初のうちは大変ですが、何より自分で考えて文書を書くことが、スキルアップにつながります。

 

読書が一番

文書力を身に付けたいと思ったら、一番良い方法は読書をすることです。

ここで言う読書は、文書を書くためのハウツー本を読むことではありません。

ジャンルを問わず何でも結構ですので、文学でも専門書でもどんどん読みましょう。

様々な作家の文書に刺激されて、文書力が徐々に上がっていきます。

語彙が豊富になり、適切な言い回しができるようになります。

そして、一番重要な「読む人に伝える力」が付いてきます。

文書を書くことと並行して読書を続けると、スキルアップするだけでなく、営業トークにもプラスとなります。

話題が豊富になったり、シーンに合った話し方ができるようになります。

多忙な毎日ですが、少しでも時間を割いて読書をする習慣を身に付けましょう。

時々、新聞やWebの記事を読むことも悪くはありません。

ただし、それだけでは不十分です。

プロの作家が書いた文書に接した方が、文書力アップには効果が出ます。

 

論理的思考

文書力を高めるために、もう一つ身に付けておきたいスキルが「論理的思考」です。

論理的思考とは、物事の因果関係を整理し順序立てて考えることです。

物事を分かりやすく説明できる能力のことです。

文書を書く場合に、分かりやすく説明する能力がないと、読み手に正確な情報が伝わりません。

矛盾した内容を書けば、その文書全体が信用されなくなります。

何度も見直し・チェックをしても、論理的思考が欠けていれば、読みにくい文書になってしまいがちです。

先ず「結論」があって、その後に「理由や根拠」が続くパターンで思考してみましょう。

そうすれば、自ずと論理的な思考をするようになります。

「〇〇〇です」なぜなら「▢▢▢だから」というように、初めに結論を言う癖を付ければ良いのです。

論理的思考は文書力だけでなく、営業シーン全般、あらゆるコミュニケーションで役立ちます。

相手に言いたいことを確実に伝える技術であり、曖昧な表現が多い日本語の欠点を補うスキルなのです。

 

【まとめ】営業の文書の重要性は高く、得意になれば営業成績も上がる

営業活動の中で日常的に文書を書いていますが、その重要性を理解してもらえたでしょうか。

短い文書でも、何ページにも渡る文書でも、目的に応じて適切に書けるようになると、自分自身の長所になります。

職場でその能力が認められれば、様々なシーンで文書を発信するようになります。

また、話術だけでなく文書力にも磨きをかけると、交渉力がアップして、リーダーシップを発揮しやすくなります。

より効果的な提案書が書け、顧客に強くアピールできるので、商談に参加できる機会が増えてきます。

そうなれば、営業成績にも良い影響が出てくるでしょう。

さあ文書力をアップさせて、営業活動を加速させましょう。

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