新型コロナの影響により外部環境が大きく変化したため、営業活動のスタイルも様変わりしてきました。
何と言っても、顧客を訪問すること自体が困難な状況になりました。
アポイント取るのも難しく、顧客の方から「必要な時には連絡するから、今は遠慮して」と言われる始末です。
これまではとても優秀な営業マンだったのに、最近は精彩を欠く人も出てきています。
過去と同じ営業スタイルでは、良い成績を挙げる厳しいことが分かってきました。
そこで出てきたキーワードが「効率化」です。
効率化の代表は、強力なSFAツール=世界シェア№1の「Salesforce」です。
SFAツールの必要性や効果は疑う余地がありませんが、SFAツールを導入すればよいと安直に考えてはいけません。
この記事では、「営業の効率化」を実現するために何をすべきかや、効果的な運用などについて説明します。
目次
営業の効率化を阻む業務
日々の営業活動とそれに付帯する代表的な業務の中から、効率化を阻んでいるものを取り上げて行きましょう。
それらを改善できれば、効率化が実現します。
時間がかかる業務
「移動時間または通勤時間」は、毎日多くの時間を費やすため、工夫すればその時間を営業活動に充てられます。
この対策は、「直行直帰」の積極的な採用で可能です。
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現在、殆どの企業で取り入れており、今までよりは効率化されていますが、これだけでは不十分なのです。
この後で取り上げる、日報や旅費精算なども「直行直帰」に対応させる必要があります。
「販売会議」は定期的に開催され、予算達成に向けた進捗状況や納期確認などを行っています。
会議そのものは必要であり、簡単に省略できませんが、会議のための資料作成時間を圧縮できると、効率化が図れます。
これにはSFAツール導入が効果的です。
「見積り作成」は、商談の進捗に合せて複数回作成することが一般的です。
見積り作成だけなら、現状のシステムのままで良いかもしれません。
ただし、他社から購入する転売品の情報が取り込めていないなら、SFAツール導入時に「見積り支援システム」を更新すれば、効率化が図れます。
他社への問合わせや資料請求、そして納期確認などに多くの時間がかかっているので、改善できれば営業マンの負担が軽減されます。
「アタックリスト作成・更新」は、予算達成のためのターゲッティングを行う際に必要なデータです。
属人化している場合、会議の度に作成したり、アップデート作業を実施する手間暇がかかります。
何より標準化されていないので、会社にとって好ましくありません。
誰が見ても分かるアタックリストにすべきで、SFAツール導入時にアタックリスト作成機能を加えておけばよいでしょう。
時間はかからないが毎日必要な業務
「日報作成」は、組織として営業活動を行っている以上、必要な業務です。
商談の進捗、問題点の把握、コンプライアンスなどリスク管理、営業マンへのケアなどに幅広く活用できる物が日報です。
しかし一日の業務が終了した後、帰社して作成・報告するのではロスが多く、営業マンの負担となっています。
SFAツール導入時に、スマートフォンによる音声入力方式にも対応させるなど、出先から簡単に日報作成が行えるシステムにすると効率化が図れます。
「報告・スケジュール管理」は、いくら日報を出先から簡単に作成できても、直帰したくても、上司に直接報告することになっていると、全く効率化が機能しません。
スケジュールの管理・報告も同様です。
システムを改善する際に、組織の仕組みも効率化する必要があります。
上司こそSFAツールを使いこなして、リアルタイムに状況を判断しなくてはなりません。
日報も含め、部下の行動をSFAで把握して、必要がある場合のみフェースツーフェースで面談するようにしましょう。
旅費精算(まとめてやると時間がかかる)
営業活動に伴う旅費清算は、個人的な活動を支える重要な業務です。
公共交通機関を専ら利用するなら、交通系ICカードから自動で旅費精算できるツールがあります。
手間暇だけでなく、ヒューマンエラーが防げる上に、金額や経路などを一々チェックしなくてもよいので、事務員の仕事量も大幅に低減できます。
社用車中心に営業活動をするなら、タイムズパーキングのビジネスサービスを利用すれば、専用カードを利用して駐車料金の月単位での清算・管理が可能です。
また、高速道路や有料道路の清算は、現在でもETCカード利用でとても簡単になっています。
勤怠管理
実は、効率化を図る上で最も重要なシステムが勤怠管理です。
労働時間を正確に把握して、営業マンだけでなく、全従業員の働きすぎを防止しなくてはなりません。
働き方改革を推進する上でも、正確な勤怠管理を行う必要があります。
また、勤怠管理は給与や休暇取得に直接影響するので、完成度が低いシステムは避けなくてはなりません。
実績があって、スマートフィンやタブレット、PCなどの入力に対応した、最新のシステムを選びましょう。
正確かつ簡単に、直行直帰やリモートワークなど、多様な働き方にも対応しているシステムを検討しましょう。
営業の効率化を阻む思想
いくら最新のSFAツールを導入しても、いくらスマーフォンやタブレットを配備しても、それを運用する人の考えが変わらなければ、真の効率化は果たせません。
会社組織とは人間の集合体ですから、1人1人が効率化を進めて生産性を向上させようとしないと意味がありません。
情報の属人化を打破する
営業マンは、これまで商談を行ったり、訪問したり、電話応対をして得られた情報や、前任者から引継いだ顧客データを抱え込んでしまいがちです。
そのため、人事異動がある度に顧客データを作り直したり、Excelなどで作成したアタックリストを会議に合せて更新したりしています。
また、複数の営業マンがいれば、それぞれ自分が使いやすいと思うフォーマットでリストを作成するので、混乱が生じやすくなります。
リストの件数が多かったり、かなり過去のデータまで遡って利用する場合には、ミスが起きやすくなります。
これでは会社の大事な財産=顧客情報が十分に活用されません。
直ちに、CRM=顧客管理システムによる、データの標準化が必要です。
CRMはSFAの代表的なツールであり、営業活動の基礎になるデータ=会社の財産です。
実際に導入する際はデータ移行に手間がかかりますが、一度構築すれば人事異動があっても、正確かつ漏れが少ない顧客データをそのまま引継ぐことができます。
顧客の履歴を見たり、商談内容を追いかけて分析したり、アタックリストを作成したり、目的に応じて必要なデータを簡単かつ短時間で出力できます。
紙物資料へのこだわりを捨てる
販売会議や打合せを行う時に、必ず紙で資料を要求するお客さんがいます。
要求が多いのは役職が上の人が中心なので、字が小さいと読むのに苦労するため、フォントサイズを大きくしたり、A4ではなくA3でプリントアウトします。
体裁を整えたり、フォントの統一や誤字脱字のチェック、更に参加人数に合せて必要部数を用意したりしなくてはならず、思った以上に時間を浪費します。
また経費的にも無駄が多く、会議が終わればシュレッダー行きの資料も結構あります。
販売会議の場合には、この業務を営業マン自らが行うので、効率化を阻害する要因の1つとなっています。
SFAを導入しても、同様の要求が出てくると効率化はすすみません。
先ず経営層から考えを改めて、ペーパーレス化を一気に進めてください。
PCを使って、効率よくペーパーレスで会議を進めましょう。
使用した資料や議事録は、会社のサーバーに保管すれば、何時でも簡単に確認できます。
会議・打合せの濫用を戒める
資料が標準化され、会議がペーパーレス化されても、会議や打合せがしょっちゅうあると、営業マンが顧客に割く時間を削らなくてはなりません。
本当に必要な会議は省略できませんが、1つ1つ会議や打合せの必要性を考えて開催しましょう。
メールや電話のやり取りで解決できる物も多いのではありませんか。
会議に出席が必要かどうかの判断を、もっと合理的に行うことも重要です。
個々の営業マンではなく、上司・グループ長が参加すれば事が足りるケースも多いのではありませんか。
新型コロナの影響で、リモートでの会議システムの利用が盛んになっています。
代表的なシステムが「Zoom」や「Microsoft Teams」です。
高品質でセキュリティが高いWeb会議を開催できます。
出先からの参加も可能なので、多忙な営業マンの参加が必要な場合にも便利です。
営業の効率化を加速する
SFAにより環境が整い、従業員の意識改革も浸透したなら、かなり効率化は進むはずです。
もう一段、効率化を加速するための策を紹介します。
ホームページの充実
新型コロナの影響でアポイントが取れないどころか、訪問を控えて欲しいと顧客から要望されるようになりました。
積極的に訪問できる客先が少なくなったからと言って、新たなターゲットを拡げ過ぎても効率が悪くなります。
その場合は、ホームページを充実させることが1つの打開策になります。
商品やサービスを検討する場合に、関連する会社のホームページにアクセスするのは、日常的な好意です。
魅力が無いホームページだと、殆ど滞在せずスルーされてしまいます。
そこで、商品やサービスについて見やすくて、詳しく紹介されていたなら、本当に検討している顧客ならしっかり見る可能性が高いでしょう。
更に詳しく知りたいと思えば、資料請求や問い合わせをするはずです。
ワンクリックで、資料請求や問い合わせのページに移動できるボタンを付けておけば万全です。
ホームページを充実させて、真剣に検討している顧客からのリクエストを待ちましょう。
効率化を加速しよう!
売上が伸びない、先行きが見えない、年々経営が厳しくなってきていると感じているなら、営業の生産性向上を図ることが重要です。
営業マン1人当たりの売上を伸ばすには、効率化によって得られた時間を、営業活動に充てることが、単純ですが正攻法です。
営業活動の中身を効率化するには、より購買意欲がある顧客を見つけなくてはなりません。
そのためのSFAツールを導入し、アタックリストをバージョンアップしましょう。
同時に、ホームページを魅力的に充実させて、購買意欲の高い顧客を集めて、効率よく商談を進めて行きましょう。
【まとめ】営業は効率化こそが業績アップに直結する
ここまでの説明で、営業の効率化がいかに重要か分かって頂けたでしょうか。
そして効率化を進めるためには、SFAの導入は必須となります。
SFAにより営業マン個人が抱えていた情報が一元化され、会社の共有財産になります。
現在は終身雇用制度が形骸化し、1つの会社に長く務めることが稀になってきました。
これからは営業マンが誰であっても、自由に使える商談情報の一元管理システムが、効率化と同時にとでも重要です。
これから営業を支えるツール、SFAの導入を是非検討して下さい。
下記記事で、冒頭にもありました、SFAのSalesforceについて詳しく書いています。
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