今回は営業をしている方は誰しも一度は聞いたことがある、トークスクリプトについてお伝えいたします。
トークスクリプトとは営業職の台本になります。
舞台でも、演劇でも、ドラマでもなんでもそうですが、台本がしっかりしていなければ引き込まれることはないでしょう。
営業も同じように、相手を引き込むためにしっかりとした台本つまり、トークスクリプトを作ることが成果を出す第一歩です。
実際にトークスクリプトを作る立場の経験から学んだことも含め、大切な考え方などお伝えいたします。
目次
そもそも営業トークスクリプトはなぜ必要?
冒頭にも少しだけ、トークスクリプトの重要性はお伝えさせていただきましたが、もう少し深くお伝えいたします。
理由は大きく分けて3つです。
成果を出すスピードを上げるため
まず、成果を出すスピードを上げるためです。
仮にトークスクリプトがなく、自由に営業をしないといけない場合、そもそも何を伝えたいのかがわからないまま話が終了することもあるでしょう。
相手に何を伝えたいのか、何が伝われば受注できるのか、それを確実に伝えるためにもトークスクリプトが重要です。
それらが伝わるようになると、どのお客さんに営業をしても、大はずれはせずに早い段階で成果を上げることが可能です。
さらに、成果の波もそこまで大きくぶれることがなくなるので、安定感のある営業パーソンになることができます。
属人化しない営業組織を構築するため
二つ目が、属人化しないためにトークスクリプトが必要ということです。
自分だったから買ってもらえた、あの人だったから受注できた、これらはとても大事なことだと思います。
スキルが高いことや、他の競合営業よりも何かしらが優れている状態だと思うので、素晴らしいことです。
ただ、会社としては全員が売れるようになった方が良いに決まっています。
万が一、スーパー営業職の方が退職したら、稼ぎ頭がいなくなってしまうからです。
その状況を招かないためにも、トークスクリプトは用意しておくべきでしょう。
トークスクリプトを用意することで、ある程度誰が話しても伝えたいことは伝わるようになり、属人化が少なくなります。
どの営業が担当になっても、同じことを言っているなと思われるような組織にするためには、やはりスクリプトは必須でしょう。
PDCAを回せるため
最後にPDCAを回せるからです。
トークスクリプトを作り、伝えたいことを決めておくと、その伝えたいことを伝えられれば受注しやすいのか、アポイントが取りやすいのかなども見えてきます。
そうすることで、反省、改善の流れを素早く作ることが可能になり、どんどん売れる基盤が出来上がります。
良い基盤を作り、属人化しない営業組織は非常に強いはずです。
テレアポ営業のトークスクリプトを作る上で大切な4つのこと
次は、トークスクリプトを作る上で、大切にする考え方をお伝えいたします。
トークスクリプトと言っても、テレアポ時のスクリプトと商談時のスクリプトには違いがあるので、まずはテレアポからお伝えします。
目的はアポをとること
ここは絶対に目的をぶらしてはいけません。
テレアポで最も大切なことは、面白い台本ではなく、アポイントを獲得することです。
極端な話、面白くてアポが取れないなら、つまらなくてもアポが取れる方がいいのです。
だからこそ、テレアポ時のトークスクリプトは、アポが取れるにはどうするかということを意識から外してはいけません。
受付を突破する戦略
アポをとるために通過が必須となる、受付用のスクリプトを作ることです。
アポをとることが目的だからと言って、初めから担当者用のスクリプトでは難しいでしょう。
ほとんどの会社は、電話窓口の方と話したい方は別の方になります。
そうなった場合、電話口の方に繋いでもらう必要があります。
担当者用の詳しい話を電話窓口の方に話しても、意味がわかりません。
どうしたら受付の方が担当者に電話を取り次いでくれるのかを考え、トークスクリプトに落とし込まなければいけません。
日程を調整するための戦略
いよいよ担当者との会話です。
担当者との会話も、あくまでゴールはアポどりです。
つまり、どんな会話ならアポイントをくれそうか、ということを考えて話す内容を固めましょう。
テクニックにはなりますが、日程調整をするときは、相手に委ねる聞き方は絶対にやめてください。
ほとんどの可能性で断られます。
私の経験上、こちらから具体的な日程を教えてあげることで、アポにつながる可能性はものすごく上がります。
たくさん話すスクリプトではなく、簡潔に話し、アポが取れるスクリプトを作ってみてください。
QAをどんどん追加していく
地道な作業ですが、結構大事です。
いくら仮説を立てて、スクリプトを作っても、全く想定もしていなかった質問が飛んできたり、想定していなかった課題が見えてきたりします。
その場合は、常に記録をし、データとしてためておくことがいいでしょう。
そうすることで、いろいろなケースに応じたスクリプトが完成し、お客さんがどんな相手だろうと、アポが取れる状態が作れます。
訪問営業のトークスクリプトを作る上で大切な3つのこと
アポイントをとるテレアポと受注をする商談では全くトークスクリプトの作り方が異なります。
商談をする上で大切にする3つのポイントをお伝えいたします。
一言一句スクリプト化しない
まず、スクリプトと言っているのに矛盾している気もしますが、商談の場合は一言一句スクリプトを用意しない方がいいです。
なぜなら、こちらのペースで会話できる場合だけではないからです。
テレアポはどちらかというと、電話をかける側がペースを握り話すことができますが、商談はキャッチボールが多くなるため、台本が効かなくなる場合が多いです。
では、どうすればいいのでしょうか。
それは次のポイントでもある、キーワードを意識することです。
1スライド1キーワードを意識する
ここでいう、スライドとは資料のことです。
おそらく商談の多くの場合資料を持参するはずです。
なので、資料がスクリプト代わりになることが多いでしょう。
そこで意識していただきたいことが、1スライドに対して、1つのキーワードということです。
テレアポのスクリプトの様に、細かく文字に起こす必要はありませんが、このスライドではこのキーワードという様に、何を伝えたいかということはきちんと作っておきましょう。
ストーリーを意識する
最後がストーリーを意識するということです。
商談の挨拶をしてから、帰るまでどんな流れで話を進めていくのかを少しでもイメージすることが大切です。
どんな課題を引き出したいのか、引き出した課題に対してどんな解決策を当てていくのか、などある程度仮説立て、ストーリー作りが必要でしょう。
相手の立場にたち、どうなれば商材を購入するのか、必要とするのかを考えてみることも非常に重要なことです。
営業のトークスクリプトは最強ではないことを理解する
ここまで、スクリプトがあった方が良い理由や作り方のポイントをお話ししました。
ただ、一方でトークスクリプトを作ったからOKと思わない方が良いでしょう。
守破離を意識する
まずは、守破離を意識することです。
トークスクリプトはあくまで、基礎「守」の部分です。
そこから、少しずつ分析、改善を重ね、自分の得意な形に持っていくことでより成果は最大化されるのではないでしょうか。
だからこそ、スクリプトは作って満足ではなく、作って育てる必要があります。
最強だと思いすぎると売れなくなった時が大変
最強だと思わない方がいい理由の2つ目は、メンタル的な面です。
渾身のトークスクリプトが出来上がると、これで成果が出るんだと思い込んでしまうケースもあるかもしれません。
そうなってしまうと仮に売れなかった場合、なぜ売れないのか分からず、どこをどうすればいいのか分からなくなります。
だからこそ、トークスクリプトは作って終わりではなく、作って育てる、これを徹底していただくといいでしょう。
【まとめ】売れる営業職はトークスクリプトからスタートし、自分の型に持っていく。7つのポイントを意識
トークスクリプトは営業パーソンにとって、なくてはならないものであることがわかったと思います。
ただ、それと同時に、トークスクリプトが全てだと思わないことも大切です。
何度もお伝えしている様に、基礎を守り、破り、離れる、つまり作って育てることが非常に重要でしょう。
テレアポでのトークスクリプト4つのポイントと、商談での3つのポイント、合計7つのポイントをきちんと抑えてください。
成果を出し続けたい営業職の方は、トークスクリプトをしっかりと作り、自分の型に育てていきましょう。
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