「営業は量だ!いやいや質だ!って両方聞くけど結局どっちが大事なの?」「新規営業の価値が高くて、既存営業の価値が低いって聞くけど本当にそうなの?」など、営業経験者なら誰でも悩んだことがあるであろうトレードオフをどう対処するべきなのかをまとめました。
営業経験の浅い方、未経験者向けに営業の心得としてぜひ覚えておいていただきたい内容となっております。
目次
営業の悩みその1:営業は質と量のどちらが大切?
質を上げる方法
営業にあたって質と量どちらが大切なのでしょうか?
ずばりいうとどっちも必要であり追求するべきです。
まず営業での質を上げるために必要なポイントは下記の3つです。
ポイント
- どこに行くか(訪問先)
- 誰に会うか(面談者)
- いつ行くか(タイミング)
1点目は、ニーズのありそうなところに絞って訪問することです。
アポイントの取りやすいところで件数だけ稼ぐ営業では会社の売上に貢献しにくいです。ニーズがあって売れる見込みのあるところに訪問しましょう。
2点目は、商談が決まりやすい人に会いましょう。
会いやすい人ではなく、購買決定権や最終の意思決定権をもつ重要人物に会わなければ、成果に結びづきにくいです。
そして3点目は行くべきタイミングを誤らないことです。
具体例をあげると、契約更新の時期や法人相手なら決算前の予算策定時期に行くといった期日管理をすると、有効な訪問を増やせる事ができます。
量を増やす方法
次に営業の活動量を増やすために必要なことは、計画的に訪問することです。
当たり前のことですが訪問先への移動時間をいかに短く、効率的に回れるかを、プランニングしましょう。実際には、既存顧客からの引合いや依頼に柔軟に対応しようとするあまり、計画倒れに終わることも少なくないです。
しかし、既存顧客の要望に従事するだけでは、コスト意識を持たないで非効率的な営業活動をしているだけになってしまいます。
既存営業では訪問計画から外れるような非効率な訪問要請は断ることが大切です。もちろん緊急度も重要度も高い場合はその限りではありません。
しかし、それでも計画を立てていれば、計画が崩れたことがわかるため、リカバリーする余地があります。量を増やすための次のポイントは、商談時間を短くすることです。
要点のみをすばやく伝え、商談を進めて、早々に退席するべきです。商談時間の長さと信頼の大きさは比例するものではありません。
また、無駄な社内会議を減らすことも、量を増やすうえで有効です。必要なことのみに焦点をあてて活動計画を練りましょう。
量と質、両方やるために必要な思考
上述のように質と量はつながっていて、両方を同時に追求することが可能です。
その際のポイントは、先に考えてそれから動くことです。
行動の前にある考えを可視化し、その考えを昇華することで、行動が変わり、それにより結果が変わります。
訪問先をうまく選定したり、訪問タイミングをつかんだりするためにも、事前の計画が大切です。
営業の悩みその2:新規営業と既存営業どちらが大切?
意識しないと既存営業だけになる
普通の会社では、新規開拓を行いながら既存客のフォローもするという体制が一般的となっています。
しかし両方やろうとすると、既存客に偏りがちになってしまいます。既存客は「来てほしい」と連絡をしてくるが、新規客に最初から歓迎されることはまずないためです。
そこで、新規への取り組みをルーティーンの規定演技として組み込むことをオススメします。例えば毎日一時間は新規開拓のアポとりを行うというように、やるべきことを日課として定型化しましょう。
新規営業に必要なのは仮説思考
新規開拓はニーズがありそうな訪問先をピックアップするターゲティングが欠かせません。何を提案するのか、説明方法はどうするのかといった、新規営業の仮説思考が必要となります。
例えば新商品Aを今期の重点商材にすると仮定します。商品Aの強みを活かせる販売先をリストアップし、その強みをターゲットに訴求するためのツールを準備したり、提案方法を考えたりします。
これで「何を、どこへ、どうやって新規アプローチするか」という仮説のストーリーができあがります。
断られることを恐れるな
新規営業は断られてからが勝負といっても過言ではありません。顧客に断られたら、その理由を尋ねてみましょう。
仮説を立てる際に、「自社のこの商品を提案すれば喜んでいただける」と考えたのであればその仮説をどう修正すれば納得してもらえるのかを、学ぶことで仮説の質がぐんと上がります。
最初の提案はあくまでも仮説であるため、ダメなら修正してまた営業をかけましょう。この失注を機に、相手の考えや好み、判断基準を聞き出せれば、大きな前進といえます。
大事なのは仮説検証をくり返す中で、顧客の購買基準をつかむことです。新規と既存を両方取り組むうえでその最適なバランスを見出すには、仮説検証のくり返しがポイントになります。
まずはルーティーンを設定し、3カ月または半年程度で見直していきましょう。仮説検証をくり返せば、自分にあったバランスを見つけることができ、それにともなって成果が上がっていきます。
営業の悩みその3:営業マンの人間力と組織の仕組みはどちらが大切?
人間力を発揮するのはタイミングが大事
営業においては仕組みと人間力のどちらも大切です。人間力とは、人としての魅力や誠実さ、熱心さ、知識の豊富さなど、さまざまな要素を含んでいると考えられます。
つまり人間力とは「顧客から信用信頼される力があるかどうか」です。この誠実さや熱心さは、表に出して顧客に伝わってはじめて効果を発揮します。
こうした人間力を発揮するために仕組みが必要となります。顧客に対し、誠実さや熱心さを伝えるのもタイミングが肝です。そのタイミングを管理してくれる仕組みを作る必要があります。
例えば、フェイスブックには友達の誕生日を通知する機能があります。この通知に沿って「お誕生日おめでとう」のメッセージを送ると、相手は好印象をもつでしょう。それに基づいて連絡をすれば、相手は「誠意のある人だ」と感じるにちがいありません。
まずは仕組みに沿って動いてみることが重要であり、その積み重ねが営業マンの人間力を高めることにつながります。
情報の可視化で強力な組織体制を築く
これまで述べてきた取り組みを属人的な対応にせず、組織的な対応にしていくことである。
組織戦のポイントは、情報の可視化です。自分たちの現状や強み、弱み、必要な情報を誰もが見えるようにすれば、共通認識のもとに迅速かつ的確な行動をとれるようになります。
こうした組織全体の勢いをつくるうえで大事なのは、みんなが力を入れるタイミングを可視化して、そろえることです。誠心誠意取り組んでいても、それが可視化されて相手に伝わらないと意味がありません。
同時に、人間力を発揮するタイミングが仕組みによって可視化され、統一されていくことが重要です。仕組みと人間力の両方を追求するキーは「可視化」にあります。
【まとめ】営業の悩みを乗り越える3つの方法
セールスパーソンは、多くの矛盾を抱え、あちらを立てればこちらが立たずのような状況に置かれていることがよくあります。
この記事でとりあげた質と量、新規か既存顧客か、人間力か仕組みかどちらを優先するべきなのか。これらはどちらも大切でどちらも追求するべきことです。
どちらも成り立たせるために必要な実践方法を具体例を上げてご紹介いたしました。ただし理論は理論、モチベーションを保ちながら実行し続けることが必要です。
モチベーションを維持する良い方法のひとつに、「成功した良い未来を想像する」という方法があります。これを乗り越えることができれば、もう一歩新しいチャレンジへの扉も開かれる、と未来に期待することです。
より良い未来を想像するためには、どんな良い未来があるのかを知るのも大事です。
当メディアでは、キャリアに関する色々な記事がそろっております。まずは、「営業として他にどんなキャリアがあるのか?」から、ぜひ情報収集のご参考に見てみてはいかがでしょうか。
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