どんな職業に就いても、目標を達成することを求められます。
特に営業職は予算達成という目標が最優先となっており、定められた期日までに実行しなくてはなりません。
予算達成に向けて日々営業活を行っても、なかなか思い通り行かないとプレッシャーがかかってきます。
プレッシャーは程度の差こそあれ、全ての営業マンが感じています。
営業部門はプロフィットセンターとしての役割を担っており、予算達成が会社の発展を支えています。
そのため、成績優秀な営業マンほど、期待=予算が大きく、大きなプレッシャーを受けているのです。
しかし、彼らはそのプレッシャーをプラスのエネルギーに変換しています。
プレッシャーを精力的な行動を促す力にしています。
トップセールスのようには行かなくても、プレッシャーと上手に付き合えれば、営業活動に良い結果をもたらすことでしょう。
この記事では、プレッシャーと上手に付き合っていく方法を考察します。
目次
営業が受けるプレッシャー
営業マンは様々なプレッシャーを受けながら、毎日仕事をしています。
日々の営業活動の中で、プレッシャーを感じる場面は幾つもあります。
予算によるプレッシャー
営業は毎月または四半期の予算が決まっており、その達成が求められます。
予算は金額だけでなく、台数予算というものもあります。
そのため、大きな商談を1つ契約するだけでは、金額は予算達成できても、台数が足りないおそれがあります。
予算達成のためには、中心となる大型商談だけでなく、台数をカバーするために並行して幾つが商談を進める必要があります。
商談の大小とは関係なく、時間や労力は同じようにかかるため、台数をカバーすることは結構大変です。
毎月毎月それをくり返しながら、結果を出さねばならないため、結構プレッシャーがかかります。
世の営業マンには、常に予算達成が求められます。
そして、いくら予算を達成しても、翌月になったら、または3か月後にはリセットされて、また新たな予算達成に向けたアクションが必要になります。
営業マンには、絶えず予算達成というプレッシャーがかかるのです。
成績によるプレッシャー
いくら予算を達成しても、その後は成績で順位付けが行われます。
予算達成は100%の達成率ですが、それ以上成果をあげたら150%や200%となり、上には上があります。
実際に、営業マンの成績を順位付けした表を事務所に貼って、競争原理を働かせる手法がよく使われます。
成績優秀者同士が競いあって、さらに良い結果が生まれれば理想的ですが、プレッシャーが大きなストレスになる場合もあります。
結果として、強引な営業手法を使ってでも成約するなど、なりふり構わぬ営業を行って顧客が離れていくこともあります。
また、成績下位の営業マンの間で競争が起これば、その中から予算を達成する営業マンが現れたりもします。
一方で、成績が下位の営業マンは、プレッシャーに弱い場合が多々あります。
現実逃避して仕事に身が入らず、ますます成績が下がることもあるのです。
この様な営業マンには、上司から過度のプレッシャーを与え過ぎないよう注意してください。
顧客対応のプレッシャー
顧客に会うこと自体がプレッシャーという営業マンはいないでしょうが、商談中に顧客と約束をすることはよくあります。
その約束がプレッシャーとなるのです。
顧客と、費用対効果の資料作成や見積り金額の下方修正、そして仕様変更などを、期限を切って約束をします。
内容が自分の力でできることならよいのですが、他部門に頼んだり、上司の承認が必要な場合には、期限もあるためプレッシャーがかかります。
期限が迫って来ると不安が大きくなり、まして良い返事がもらえない場合は、顧客に会うことが大きなプレッシャーとなります。
顧客からの期待が大きいほど、プレッシャーも大きくなり、課題解決ができずに空回りしてしまいます。
顧客との約束ですから守ることが大切ですが、完璧を求めすぎて時間を浪費したり、他部門からの協力が得られないと、元も子もありません。
期限から逆算して、無理なく対応できる内容でまとめましょう。
思ったよりも時間がかかる場合には、中間報告をして期限を延長するという手段も有効です。
プライベートなプレッシャー
人は誰でも自己実現の要求があります。
特に営業マンは、よりよい生活を手に入れたい、周囲から認められたいなど、こだわりが強い人が多いのではないでしょうか。
趣味や身に付ける物にも、人一倍こだわりたいと思っているでしょう。
そのためにもっと稼ぎたい、出世したいと願うことで、プレッシャーがかかります。
ましてそれを家族や友人に伝えたなら、プレッシャーは更に強くなります。
このプレッシャーを上手く利用できると、公私ともに充実してきます。
プライベートをもっと楽しむために、自己実現を図るために、プレッシャーを活用しましょう。
もうひと頑張り、もう1軒訪問、もう1日続けるなど、プレッシャーをエネルギーに転換してみましょう。
営業のプレッシャーを力に変える3つの対処法
営業マンには多くのプレッシャーがかかります。
そこで有効なプレッシャー対処法を持っていたなら、とても心強いですよね。
ここからは、その3つの思考法について考察してみます。
1. 「それじゃあ、また」という考え方
どんな仕事にもプレッシャーは付き物です。
むしろプレッシャーが無い仕事など無いと言い切れます。
そして営業は数値目標がはっきりしているので、プレッシャーが可視化されていると言えます。
頑張れば目標値に到達できるようなら、適度な強さのプレッシャーと言えます。
プレッシャーが適度な強さなら、集中力が発揮できたり、良い意味で緊張感が持続するため、仕事にプラス効果があります。
ということで適度なプレッシャーなら、必要なんだと割り切って付き合っていきましょう。
問題はプレッシャーがとても強い場合です。
高すぎる目標値なので、今の自分がどんなに頑張っても届かない場合です。
そんな時は、「それじゃあ、また」という気持ちが大事です。
幸いにも営業の予算(目標値)には期限があります。
1月、または3か月や6ヶ月など、期限が設定されています。
従って、その期限が過ぎればリセットされて、新たな予算が割りふられて行きます。
ここで「それじゃあ、また」を使うのです。
プレッシャーと正面切って戦うのではなく、今はやり過ごして、次の予算に向けて心の準備をしておくのです。
大きなプレッシャーとがっぷり四つで戦っても、ただ消耗するだけです。
2. 「人は人、自分は自分」という考え方
職場で競争があって、成績に対して順位付けが行われ、それでプレッシャーを受けて辛いと感じる場合があります。
特に成績下位が続くなら、それも毎月事務所に順位が貼り出されるなら、とても厳しい状況になります。
そんな時は「人は人、自分は自分」と考えましょう。
もう誰かと比べて一喜一憂することは止めましょう。
頑張った結果なんだから、その結果を受け入れましょう。
それでも、上司からは「A君は2期連続予算達成している」、「Bさんを見習ったらどう」などと言われるかもしれません。
ここでもう一度「人は人、自分は自分」と言い聞かせてください。
自分を肯定する気持ちがとても重要です。
自分の価値は、営業成績だけでは評価できないのですから。
その考え方で、心の負担を軽くしましょう。
そうすれば、プライベートも充実してきます。
人と比べて自己嫌悪を感じることも無くなります。
3. 「ここまでやった」という考え方
何事も完璧にやりたいという気持ちが強いと、現実とのギャップがプレッシャーになります。
特に、顧客との約束をきっちり果たそうとすればするほど、完璧にできず苦しい思いをすることがあります。
完璧を求めて努力を続けているうちに、約束の期限が迫って中途半端になってしまったりします。
自分の力だけで出来ることには限界があります。
約束を果たすには、各方面から協力してもらう必要がありますが、思い通りに動いてもらえません。
約束には期限もあり、何時までも時間をかけることは難しい状況です。
そんな時には「ここまでやった」と考えましょう。
理想にこだわりすぎると、時間ばかりかかって良い結果がえられません。
むしろ、ある程度の出来でもきちんと体裁を整えて、顧客に回答する方が良い結果に結びつきます。
提出資料をたたき台として、顧客との打合せに活用できれば良いのです。
営業はプレッシャーを楽しむ
仕事を続ける上でプレッシャーから逃れることが出来ないのなら、プレッシャーを楽しむ位の気持ちが大事です。
楽しむなんて出来ないと思われるかもしれませんが、プレッシャーをどう感じるかは自分の問題です。
プレッシャーがとても大きい場合は手こずりますが、先ずは「ここまでやれば十分」と思うラインを引きましょう。
そこまで出来たら、「よくやった」と自分を認めましょう。
もしも余裕があるなら、更に完成度を高めるように頑張ってみましょう。
プレッシャーは1つを乗り切っても、次が出てきます。
次もその次もウェルカムの気持ちで、プレッシャーと付き合って行きましょう。
その時、少しでもプレッシャーを楽しめるようになれるとよいですね。
【まとめ】営業はプレッシャーを力に変えることが必要
予算達成というプレッシャーを常に受け続ける営業マンが、如何にプレッシャーと付き合って行くかを説明してきました。
重要なことはプレッシャーに負けないことではなく、受け流すことです。
正面切って戦うことではなく、やり過ごすことです。
仕事には適度なプレッシャーが必要です。
程よい緊張が、仕事の質を向上させてくれるのです。
プレッシャーと上手く付き合って、自己実現を成功させましょう。
ストレスを感じやすい方はこちらの記事も読んでみてください。
-
営業ストレスが限界?世界一シンプルな3ステップで解消しよう
営業職はストレスが原因で「仕事に集中できない…」といった状況に追い込まれてしまうことが珍しくない職種です。 現在、営業という仕事をしながら、精神的なストレスで悩んでいる方・限界を感じている方も多いので ...
続きを見る
弊社では、いま営業・CS転職で、最も注目されているSaaS業界の企業専門の転職支援「SaasAgent」を運営しています。
SaaS営業・CS職に特化した転職エージェント「SaasAgent」では、業界に関するリアルな情報を提供しながら転職をサポートします。
SaaS業界転職のプロにキャリア相談できるだけでなく、企業の内情や裏情報を専門家から直接聞き、SaaS転職に必要な専門的なアドバイスを貰うことができます。
営業職、カスタマーサクセス、マーケティング、事業企画など幅広い職種が紹介でき、将来のキャリアプランまで見越したアドバイスを受けられます。
まずは無料のキャリア診断から出来ますので、SaaSキャリアや転職が気になる方はお気軽にご相談ください。